2015.1.6
設計の赤羽です。
先日、祖母の嫁入り道具だったという足踏みミシンが、我が家にやってきました。
もう何十年も使用していないにも関わらず、油を差すと何とか動きましたが、ベルト部分が劣化して伸びきってしまい、ペダルを踏んでもベルト車が回らない状態でした。
通常メーカーが部品を生産するのは10年~15年であることが多いので、手に入らないだろうと思いながらも諦めきれず、ダメもとでメーカーに問い合わせをしてみました。
しかし、やはりメーカーでは部品の生産はしていないとのこと…。
代替の部品でもよいので、何とかミシンを動かす方法はないかと尋ねると、都内にミシンのベルトを扱っている問屋さんがあるので、そちらに問い合わせをしてみては、とお勧めされました。
そしてご紹介いただいたところへ問い合わせると、すぐに送りますよ~と仰っていただき、あっさり入手成功。
ベルト車にもぴったり納まり、長さを調整してペダルを踏むと、ついにミシンが動きました!
足踏みミシンはその手(足)動で動くという性質上、機構もシンプルなので、パーツさえ代替のものがあれば、こんなに時間を経てもきちんと動作するのだと改めて感心しました。
機械の寿命は約10年と言われますが、
このミシンを設計した人は、油を差してパーツを変えながら、親から子へ…ともっと長いスパンを想定していたのかな、などと、
設計者の思想を想像してみたり…。
とはいえ、お裁縫は全く得意ではなく、
雑巾を縫うくらいしか出番がないのですが…。
でも世代を超えて使えるようになった祖母の形見を、いつまでも大事にしたいと思います。
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