東京都港区Y様/2018年お引渡し
家族構成:ご夫妻・男の子2人
モノトーンと木の割合、モダンとアンティークのバランスが絶妙で、シンプルかつ上質な雰囲気が魅力的なY様邸。ご夫婦のほか小さな男の子2人が暮らす邸宅とは思えないほどの洗練されたインテリアは、奥様が中心となって手がけられたものです。
家族が心地よく暮らせることはもちろん、好みのイメージを形にするためにY様が工夫されたのは、様々な実例を見ることでご自分の好みを明確にすることと、設計士と積極的にコミュニケーションを取ることだった、と奥様は話します。
一生に一度の家づくり、せっかくなら心から「大好き」といえる空間を実現したい、家族みんなが笑顔で楽しく暮らせる住まいを作りたい、とお考えの方に。
今回は奥様に家づくりのお話を伺ってまいりました。貴重な体験談を、ぜひご参考にご覧ください。
Q. 家づくりのきっかけを教えてください。
以前住んでいたのは近隣のマンションです。そのマンションは、入居当時から6年後の取り壊しが決まっていました。幼稚園や公園が近く子どもとの暮らしに便利だったので、しばらくそこで暮らしていましたが、いよいよ取り壊しが2年後に迫った頃、新たな住まい探しを始めました。
新居への条件は、出勤時間が早い主人と子どもの通学のために都心であることと、子どもたちの成長に伴って、より空間的なゆとりが確保できること。都心では防犯やごみ出しなどの面を考えるとマンションにメリットがあると考えましたが、私たち夫婦が元々戸建で育ったということから漠然と戸建を希望していましたし、都心に土地を持つということの資産価値上のメリットを考えて戸建を選択しました。せっかくならマンションで叶えられなかった理想の住まいで暮らしたい、という思いもあり、家を建てることにしました。
Q.テラジマアーキテクツを選んだ理由は?
大手のハウスメーカー2社とテラジマアーキテクツを比較検討していました。主人は各社から出されたプランを冷静に比較するタイプでしたが、私は打ち合わせの時にこちらの話をきちんと受け止め、理解してくれるか、ということを重視していましたね。
最終的には、印象の良かったハウスメーカー1社とテラジマアーキテクツの間でプランを比較して決定しました。
実は土地を決定する前にテラジマアーキテクツに相談していて、検討中の土地で参考プランを提案してもらったところ、思っていたより広い住まいが手に入りそうだということがわかったものの、この土地の条件だと地下工事が必要になるため建物のボリュームに対して割高になる、ということをコンサルタントの原さんから聞いていたんです。結果的にその土地を購入したのですが、どんなことも「出来ますよ」と簡単に仰るのではなく、不利なこと、できないことをはっきり言ってくださったことに、信頼できる会社だと感じたことが大きな後押しになりました。
また、主人の同僚が昔テラジマアーキテクツで家を建てていて、とても良かったという評判を直接聞いていたこともあり、主人も好印象を持っていたようです。
Q. 設計・施工中のことを教えてください。
国内外のインテリア雑誌や海外のハウスメーカーのインスタグラム、海外旅行先で購入した住宅雑誌などを参考にしながら自分の好みを確認して、丁寧に選び取って造り上げていく過程は、私にとってはとても楽しい作業でした。
我が家では、夫婦の好みに元々少しずれがあったんです。私はシンプルモダンが好きだけれど、主人は木の質感が感じられる雰囲気が好き。でも、ふたつの要素を両方盛り込んでしまうときれいに仕上がらない、ということがわかっていましたので、まず私がいくつかの候補を選定して、その候補のなかから主人が選び決定する、というルールとして予め決め、お互いの意向が反映されるように工夫しました。おかげで喧嘩もなく、お互いが納得できる仕上がりになったのではないかな、と思っています。
設計の女性はいつも私たちの話をよく聞いてくださる方でした。
最初、初回の打ち合わせを住んでいたマンションで行うことを提案されたんです。私たち夫婦の考え方や価値観、今の暮らしぶりを知りたい、という理由でした。インテリアの好みから荷物の量まで、実際の住まいを見ることで事前にある程度把握してくださったおかげで、ご提案や迷ったときのアドバイスはいつも的確でしたね。他社より打ち合わせの頻度は高いですが、毎回とても楽しみでした。
私がこだわっていたのは素材選びです。フローリングやキッチンなど、ひとつひとつの素材を納得して決めたかったので、自分でショールームを積極的に廻って気に入るものを探しました。候補に挙がったものは自分でサンプルを手に入れたり、写真に撮ったりして設計さんに見てもらったりしていたので、かなり頻繁にメールでやりとりをさせていただいていましたね。設計さんにとってはご迷惑だったかもしれないと思いながらも(笑)、いつも相談に根気良く付き合ってくださいました。好みを押し付けられるようなこともなく、とても話しやすかったです。
施工管理の川島さんは、いつも細やかで臨機応変に対応してくださる方です。現場を見ながら、「ここはこう変更したほうがいいと思うけれど、どうしますか?」と提案を下さったことが何度もありました。
普通、図面に書かれている決まったとおりに造るほうが作業はしやすいはずだと思うんです。でも、いい住まいを造るために労力を厭わず提案をくださったこと、本当に感謝しています。近隣にお住まいの方への対応も、全て私たちの知らないところで完璧にしてくださっていましたし、そうしたことにも助けられました。
施工中には息子たちと一緒によく現場を見に来ていました。大工さんはいつも訪問を歓迎してくれて、工事について色々と教えてくださったり、断熱材を切らせてくださったり。電気屋さんも仕上げを手伝わせてくれたり… 面白い体験をたくさんさせてくださいました。小学生の子どもたちは家づくりの打ち合わせに参加することはなかったけれど、現場で見たり聞いたりしたもの、体験したことが思い出に残ってくれたらいいな、と思っています。
Q. 完成したお住まいはいかがですか?
当初の希望は、ダイニングが明るいこと、2階のLDKは最大限に広くすること、2台分の駐車スペース、家族の居室を確保できる間取りの4点でした。引渡しの時には、想像以上の仕上がりに感動したのを覚えています。
あまり感情的なことを言わない主人が、「早く帰ってきたくなる」と言っていたのが印象的でした。忙しくて実際にはなかなか早く帰れないのですが、主人もきっと喜んでいたのだろうな、と思います。
思えば上棟のときには大雨だったり、引越しの都合で工期がタイトだったりと大変なことがたくさんあったと思うのですが、スタッフの皆さんが頑張ってくださったんだなぁと、感謝でいっぱいでした。
私たちのライフスタイルに合わせて希望通りに造ってもらったので、以前の住まいの時と変わりなく、気持ちよく暮らすことができています。
今は子どもたちが小さいので家で過ごすことが多いのですが、マンションに比べて過ごす場所が格段に増えて、過ごし方のバリエーションが広がりました。
地下のガレージではネットを張って子どもたちが野球のバッティング練習をすることができますし、子ども部屋には運悌(うんてい)を付けてもらって、遊びながらトレーニングができるようになりました。
私は中庭で植物の手入れをしたり、階段の掃除をしたり… 今までに無い過ごし方ができることが楽しいですね。
私にとって一番大きいのは、キッチンがダイニングやリビングと同じ空間にあり、オープンになったおかげで、家族と顔を合わせながらご飯を作れること!
毎日、息子たちが大好きな肉料理を作っていますが、お気に入りのキッチンならいつもの料理も気分よくできますし、毎日が少し楽しくなりました。
建築中には予算の都合で後回しにしていた植栽関係については、これからもっと充実させていきたいと思っているんです。
引渡し後に自分で業者さんを手配して植栽を入れたのですが、植えた木が育った後の見え方や、どのくらい目隠しできるかなど、想像と違った部分があって、実は少し後悔していて…
今、改めてテラジマアーキテクツに相談しているところですが、植栽を入れるなら設計のプロの目線できちんと選んでもらったほうがいい仕上がりになる、ということは、これから建てる方にぜひお伝えしたいです!
Q. これから家を建てる方に、理想の住まいを叶えるためのアドバイスをお願いします。
担当してくれるスタッフの皆さんと、たくさんコミュニケーションを取るといいと思います。
最初は私も「どこまで希望を言っていいのかな」と遠慮する部分があったのですが、伝えてみると上手く進むことが多かったし、良いものは取り入れてくれたり、良くない場合はアドバイスをくれたり、といったやりとりができたおかげで、満足のいく家を建てることができたと思っています。
ちょっとうるさいと思われても(笑)わからないことは相談したほうがいいと思います。
私は具体的に希望を伝えるタイプでしたが、具体的な希望がなくて設計さんに色々提案してほしい、という場合でも、それをきちんと伝えれば、的確な提案をくださると思いますよ。
施工管理:川島 孝雄
コンサルタント:原 正一
素材選びは、あらゆるショールームに足を運んでいただき、実際のモノをほとんど確認をして頂き、納得の出来る素材をお選びいただくことが出来ました。
お施主様の、家づくりに対しての行動力は、いつも感心させられました。提案サイドとしましては、個々の選択頂いている素材は、間違いないモノでしたので、その素材を建物全体の中で、どの様にバランスよく取り込んでいくかを意識してコーディネートさせて頂きました。