3人のお子さまのための個室や書斎、多目的室等、必要な部屋数を満たしながら、開放的な住まいを実現したい、という条件のもとに計画された、3階建て・耐震構法SE構法の邸宅です。
この邸宅の大きな特徴は、「光を上から下に落とす」空間の構成です。まず目を引くのは、2階リビングダイニングのダイナミックな吹き抜け。ダイニング上に高さ6mの吹き抜けを計画し、それを囲むように3階に個室を配置。個室を繋ぐ「空中回廊」のような廊下が、LDKを見下ろす構成となっています。吹き抜け部分の壁には大きな4つの窓が連なり、2階・3階に光を落とします。
また、1階に光を届けるのは、北側バルコニーと隣接する階段ホールです。斜線制限のなかで建物のボリュームを確保するために北側に配置されたバルコニーですが、室内に光を取り込むには十分。スケルトン階段の採用により、取り込んだ光を階下に届ける工夫をしました。
部屋数が多くても、開放性を犠牲にすることなく、心地よい空間を実現した実例です。
約30帖のリビング・ダイニングは、耐震構法SE構法ならではの大空間。空間の中央にあたるダイニング部分は吹き抜けとし、大きな窓から2階、3階それぞれに最大限光を取り込むよう計画しました。北側はバルコニーに面しています。
二階の奥にあるリビング。大空間のフォーカルポイントとなるテレビ廻りにはタイルを貼り、より印象的に仕上げました。
リビングには間接照明を設置し、夜には少し灯りを落として、雰囲気の良いひとときを愉しんでいただけるように計画しています。
家具は元々お手持ちだったものをそのまま活用。レイアウトのみご提案しました。
リビング・ダイニング北側にはバルコニーがあります。ソファに腰掛けた時に見えるリビング部分の窓は大きく開き、リビングとの連続性を感じられるように、ダイニングから見える窓は緑を切り取るピクチャ―ウインドウとして楽しめるように、それぞれ計画しています。
吹き抜け上の回廊は、3つの子ども部屋への動線となっています。
目につく手すりは鉄骨のものを採用し、シンプルで印象的に仕上げる一方、小さなお子さまの転落を防ぐため、下半分に手摺の数を増やし、安全面にも配慮しました。
3階の回廊からダイニングを見下ろす様子。高さ6mの吹き抜けは空間に広がりをもたらし、家族を繋ぎます。
3つの子ども部屋の間に洗面台を設置。すっきりとしたデザインで空間と馴染むように仕上げました。
家事動線の中心に計画したキッチン。隣には奥さまの書斎があり、裏には大きなパントリーを計画しました。階段と隣り合っているため各階との移動もしやすく、LDKを見渡せる位置にあります。
シンプルなデザインに大容量の収納を備えた、使いやすいキッチンです。
すっきりと見せるため、凹凸をできるだけなくす工夫をしています。
■Kitchen:タカラスタンダード
主にお子さまのダンスレッスンのための場所として計画されたシンプルな空間。その他、ピアノの練習やストレッチ、家事室としても活用されています。
シューズインクローゼット併設の玄関ホールは、ゆとりのある広さ。階段ホールを見上げると、スケルトン階段のすき間からバルコニーの緑と青空を望むことができます。
半屋外のアプローチ空間。自転車4台を並べることができる広さを確保しました。玄関ドアの隣には駐車場に直接つながる扉をつくり、スムーズな動線を実現しています。
シンプルな白の外観のアクセントとして、建物の角に2階の高さまでのルーバーを設置しました。門扉にもルーバーを使い、統一感のあるデザインに仕上げています。また、ロックガーデン風の花壇を計画。紅葉を植えたいというオーナー様のご希望に合わせて、砂利を敷いて和の雰囲気を出しました。