2009.10.2
「第4世代の明かり」という言葉があります。ローソク、白熱電球、蛍光灯と数えられて4つ目の照明。それは発行ダイオードを光源とする照明、「LED照明」です。
ここ最近、建築業界に限らず、このLED照明が注目を集め、蛍光灯にとってかわってこれからの照明を担うと期待されています。
そう期待される最大の理由はLED照明によって、享受できるそのメリットです。ありすぎると言っても過言ではないほど、革命的な長所をたくさん備えているのが特徴です。
例えばその寿命。消費電力は蛍光灯の7〜8分の1で、白熱電球の1000倍となる4万時間の寿命を誇ります。しかも消灯を繰り返しても寿命が短くなることはありません。1日8時間点灯したとしても15年以上使える計算になり、たとえばトイレのような点灯時間が短いところに設置すれば、おおげさではなく、ほんとうに一生交換をせずに済むかもしれません。さらにこの「フリーメンテナンス性」に加え、紫外線を発生しない、熱の発生が少ない、器具のコンパクト性、調光や点滅が自在にできるといったメリットが実にたくさんあります。
ここまで長所を備えたLED照明ですが、反面普及がなかなか思うようにいきませんでした。その主な要因に、コスト面の問題があげられます。少し前までは一つ当たりのコストが1万円ほどしており、寿命が長いなどのランニングコストが抑えられるにしても、イニシャルコストが高すぎてしまい、住宅では手が出ないという実情があったのです。
しかしここ最近にきて大手照明メーカーがこのLED照明のコストダウンを図ってきました。その値段はひとつ4000〜6000円ほどと、ほぼ半額近い値段なのです。
この開発スピードでゆくと、数年後のコストが電球型蛍光灯と同レベルに、さらに10年後には5分の1になるとも言われています。現在では、一棟すべてをLEDにした場合にかかるトータルのコストは100万円〜200万円と言われておりなかなか手が出せませんが、近い将来LEDの照明が住宅の主力となり、住宅のすべての照明をLED照明にすることが可能になりそうです。
省エネ意識が高まってきたとは言え、意外と見落とされてきた照明エネルギー。しかし実は家庭内の電力消費のおよそ16%を占めていることをご存じでしょうか。ここを省エネ化できれば、さらに大きな効果を期待できます。
例えば日本中の家庭で使用される照明を全て電球型蛍光灯に変えると、消費電力は5分の1程度になり、年間200万トン以上の二酸化炭素を削減できると言われています。
これからますます注目されるであろうLED照明。テラジマアーキテクツでも積極的にご提案をしていけるよう、努めてまいります。
<!– –>