2013.6.27
大規模な建築物はRCや鉄骨で建てるもの、というイメージをお持ちの方は多いのではないかと思いますが
昔から日本の寺院は木造でした。
例えば写真の法隆寺は1400年前に建立され、その後幾度もの災害に遭いながらも、補強を重ねつつ現在もその姿を維持しています。
機械もなかった時代、昔の人の確かな建築技術には驚かされますね。
そして確かな構造と施工力があれば、木造でも大規模な建築を実現できるということがわかると思います。
‐‐‐‐‐
技術は進歩しています。
先日、ストックホルムで行われた住宅設計コンペで、34階建ての木造高層ビルが提案されたそうです。
建築で使用する鋼鉄やコンクリートは、二酸化炭素を大量に排出します。
地球上の二酸化炭素放出量の3~40%は建築業界によるもの、と言われているそうですが、
木材は二酸化炭素の放出を減らし、また鋼鉄やコンクリートに比べて非常に軽いため、輸送時のエネルギー効率も高くなるとのこと。
懸念されるのは強度ですが、芯材にコンクリートを使用し、更に下層階では木製の梁で覆った非常に細い鋼鉄の柱で補強することで、建物の重みを支えると同時に耐火性も高めるのだそうです。
あくまでもまだ提案の段階ではありますが、ロンドンでは9階建ての木造高層マンション「マレイ・グローヴ」が既にありますし、カナダでは木造高層ビル群の構想も進んでいるようです。
日本でも木造耐火建築の建設は2000年に法律上可能になりましたので、これから増えてくるかもしれませんね。
新宿のビル群がすべて木造になったら??
今とは異なる景色に変わるのでしょうか。。
ビルのてっぺんはこんな感じ。ソーラーパネルが設置されているそうです。
‐‐‐‐‐
弊社でもSE構法による大空間を活かした店舗用ビルや併用住宅など、
通常の住宅よりも規模の大きな建築を木造で実現したい!というご相談をいただくことが多くなりました。
世の中の環境への意識の高まりも要因の一つだと思いますが、本当に心地よい空間をつくりたいということから、敢えて木造を希望される方が多いようです。
広い空間と木造の温かみや心地よさの両方を取りたい、という方に、SE構法は良い選択肢だと思います。
気になる方はぜひ、弊社コンサルタントまでご相談ください。