2013.3.17
先日、「日本の美術界における大きな事件」と話題になっている美術展に行ってきました。
上野の国立西洋美術館で開催されているラファエロです。
このラファエロ展、なぜ「事件」とまでいわれているのかといいますと、今回のような大規模なラファエロ展がヨーロッパ以外の国で行われるのは初めてとのこと。
ラファエロ作品は各美術館の「顔」であるため、多くの作品を一度に集めるのは非常に困難なのだそうです。
今回は、2013年が「日本におけるイタリア年」にあたることから、イタリア大使館はじめ各所の協力によって実現したそう。
そのラファエロの作品がなんと60点も集まるとのことで、もうこの先こんな機会はないかもしれない・・・と開催を心待ちにしていました。
国立西洋美術館の青柳正規館長のコメントより、
-ラファエロという作家は、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロと並ぶルネサンス時代の3大巨匠としての評価を得ている人で、その中でも特に、作品がバランスのとれたすばらしいハーモニーを持つことで有名。
人物画・フレスコ画に描かれる人物(?)の目線は、どこか遠くを見ているような、どこも見ていないような不思議なもので、反面油断しているとしっかり目が合ってしまったような感覚になり、そのまなざしに翻弄されてしまいました。
美術や歴史の教科書で見た絵画を目の前で見られる贅沢。
中でも展覧会の広告にもなっているラファエロの代表作《大公の聖母》の存在感は抜群で、多くの人が足を止めて見入っていました。
建築とは直接関係はないですが、その構図や色遣い、表現に学ぶところが多くありました。
会期は6月2日まで。またとない貴重な展覧会です。
上野公園の桜と、動物園のパンダと併せて、ぜひ足を運んでみてください。
terajima staff