2010.9.13
9/9雑誌「ソトコト」と共同で行っている「自立循環型住宅」の設計ワークショップへ行ってきました。
住宅業界でエコな住宅と言うと、太陽光発電をつけて、家庭用燃料電池をつけて、省エネ設備をつけて・・・と、つい足し算のような発想になってしまいます。色々な議論はありますが色々設備をつけて外の環境から住宅の中をどんどん切り離して行く。それが本当にエコなのか?と思うところもありませんか?
ただ、じゃぁ暑いのも寒いのも我慢してロウソクで生活するって訳にも行かないですよね。
そもそもそんな事では続けられる人なんてほとんど居ません。
「自立循環型住宅」とは設計的な工夫で快適さを作り出し、エネルギー消費量を削減しようという取り組みです。この取り組みでは「省エネ」を第一義としたエコではなく「快適性の獲得」を目指した結果が「省エネ」につながるように設計をします。
そのなかの1つを紹介します。
例えば「風」。今年は特に厳しかったですが夏は暑さが家の中に溜まります。日中14時から15時あたりに外気温がピークになり、室内の気温は約1時間遅れで外気温に比例して高くなります。たまった暑さを取り除く為に風を家の中に通そうとしますが都市部では隣地との間隔が狭く十分に風を取り込めなかったりします。また、いくら風が吹く方向に窓を開けていても空気の出口が無ければ風は中に入って来てはくれません。
風の出口と入り口を作るのは勿論ですが風を効果的に入れるためには入り口よりも出口が大きいほうが効果的なんです。東京の夏の風向きは概ね南から南東です。一般的な住宅でも南面は大きな開口が多いですが北側、つまり風の出口のほうは小さな窓しか開いていないことが多いのではないでしょうか?夏の通風の話から言えば実は北側にも大きな開口を開けてあげることが重要なんですね。
風を通す為には家の高い位置に窓をつけたり屋根に天窓をつけたりするのが効果的なのは知っている方も居るかもしれませんが、屋根につける天窓は屋根の勾配が20°を越えると逆に風の入り口になってしまい上手く機能してくれなかったりもします。
デザインというと「見た目をいかにかっこ良くするか」に目が行きがちですが、住宅をデザインすると言うことはこういった事も考えて作り上げているんです。
このワークショップはまだまだ続くので最終的な成果報告は又別の機会に。
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