京都出身のご夫妻のご要望にあった「寛ぎ」「和」というキーワードを表現した、現代にふさわしい洗練された和モダンスタイルの邸宅です。
室内は明るいベージュを基調とし、天然素材をふんだんに使った上質で落ち着いたデザインに。華やかな「和」の世界を表現した中庭との対比が印象的な空間に仕上げました。また、中庭を擁する回廊型の邸宅は、上階に行くほど中庭が広がるすり鉢型。下階から見上げると、空が広がっていくような開放感があります。そして、最上階には広々としたリビング・ダイニングと、中庭を見下ろすバルコニーを計画。心地よい日差しあふれるリゾートの雰囲気を楽しめます。
華やかで上質な「和」が日々心を満たしてくれる、美しく非日常感あふれる邸宅です。
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傾斜地に建つ邸宅。ガレージや玄関のある地下1階部分はRC造、地上階部分は耐震構法SE構法の混構造となっています。石英岩や天然の杉などを用いて和を表現しました。
門扉を開くと現れる、美しいアプローチです。天井に木を貼り、上質な印象に仕上げています。
夜になるとライトアップを楽しむこともできます。
正面に紅葉、左手に竹をあしらった2つの庭に囲まれた玄関ホール。庭は採光と来客への演出を兼ねた役割を持っています。紅葉は色の変化により季節を楽しませてくれる要素として機能します。竹は最上階に届く高さで、この邸宅のシンボルツリーのような存在。庭からの自然光を光沢のある床のタイルが反射し、空間全体に柔らかく拡散します。
すっと伸びる竹と玉砂利、行燈の柔らかい光。特に夕暮れの美しい景色をイメージしてデザインした、この邸宅を強く印象付ける「和」の華やかな中庭です。建物の中心にあり、各部屋や廊下などから美しい景色を楽しむことができます。
すり鉢のように1階がもっとも狭く、上階にいくにつれ広がっていくような構成となっているため、下の階に自然光が届きやすく、邸宅全体を明るくする効果があります。
網代の天井、丸窓、市松模様に敷かれた琉球畳など、本格的な和の誂えが美しい和室。生活空間から中庭に沿って回廊を進むとたどり着くこの部屋は、離れのような特別な存在で、主に客間としての用途を想定して計画しました。窓を開ければ中庭の華やかな景色を望むことができます。
光に満ちたリビングダイニング。中庭とウッドデッキのバルコニー、道路側への二面開口の抜けの良い空間です。
床・センターテーブル・ダイニングテーブルはナラ材で統一し、木のぬくもりを堪能できる、落ち着いた印象に仕上げました。
バルコニーはリビングとの連続性を意識して計画。天気の良い日には屋外で過ごすことも可能です。
リビング・ダイニングの内装に合わせ、背面収納・アイランド共にナラ材を面材として使用しました。充分な収納もあり、来客から手元が見えないづらいよう工夫した機能的なキッチンです。天窓から光射す、心地よい空間となっています。
リビングに隣接したアウトサイドリビングとなるバルコニー。一つの部屋として充分に機能する広さを確保し、緑をあしらって心地よく仕上げています。昼夜問わず活用できるよう照明を設置。バルコニーで過ごすのはもちろん、ライトアップして室内から景色を楽しむことができるようになっています。
バルコニーを望む大きな窓のあるバスルームと、ホテルライクな洗面室です。床には同じベージュのタイルを敷き、間仕切りにはガラス板を使って一体感と広がりのある空間に仕上げました。
洗面化粧台はリビングダイニングのインテリアと合わせたデザインです。