「光と風」都市の家づくりなら TERAJIMA ARCHITECTS

お客様の声

思い出を刻む家

東京都杉並区 N様/2016年 お引渡し
家族構成:ご夫婦・子ども2人

玄関の扉を開けると、あちこちにエキゾチックなアートや雑貨、写真集などが並ぶ、調和したユニークな空間が魅力のN様邸。
これまで南米を中心とした海外、国内への転勤を数多くご経験され、ようやく東京に戻り今の住まいを建てるに至ったそう。N様邸は、そんな「ご家族の歴史や思い出が刻まれた品々が似合う空間」をテーマにデザインされた邸宅です。

お引渡しから3か月がたったある日、お住まいの撮影のためN様邸を訪問し、奥様にお話を伺いました。

バス通りに面したシンプルな外観。緑が揺れ、優しい雰囲気です。

住まいに求めていたのは開放感とデザイン、そして安心感。

N様ご一家は、多忙なお仕事を抱えるご主人と奥様、高校生の娘さんと中学生の息子さんの4人家族。数年毎にご主人は海外を含めた各地への転勤があり、その度にマンションを移り住んでいらっしゃったそうです。
以前の住まいも借り上げ社宅のマンション。ちょうど退出の時期が迫っていたことや、お嬢様の大学進学に伴い、近場でマンションや土地を探している中で、建築地となる魅力的な土地を見つけました。 N様邸の敷地は、おしゃれなアンティークショップや画廊などが点在する、人気の街の一角にあります。最寄駅から徒歩でアクセスでき、迷うこともないシンプルな経路でたどりつける好立地。そして美しい借景が決め手でした。 敷地の隣家には広い庭があり、樹木がまるで森のように繁っています。幸い、隣家にお住まいの方は庭に開口が面することについて快諾してくださったそう。開放的な住まいを作りたいと考えていたN様はその土地を購入し、その借景を取り入れた住まいをつくることにしました。

大開口から光が注ぐ明るいリビング。

隣家の美しい庭に面した、広々としたバルコニー。

吹抜け上の窓から青空をのぞむことができます。

リビングからダイニング側をのぞむ。階段越しに視線が抜け、広々と感じられます。空間の中央の階段は、縦横に各スペースを繋いでいます。

階段上にはお気に入りのBOCCIの照明。棚には思い出の品が並びます。

ゆったりと広さを取った土間の玄関ホール。トランクなど置いておくのに便利です。

ガラスの建具で仕切った、爽やかなホワイトバスルーム。宙に浮いたような洗面がポイント。

せっかく家を建てるなら、思い通りに建てたいとお考えだったN様ご夫婦。デザインや建築に元々ご興味があったご主人は、モダンなデザインの住まいを強く希望されていたそうです。インターネットで住まいの画像を検索し、テラジマアーキテクツのウェブサイトにたどり着いたN様は、そこで「耐震構法SE構法」を知りました。地震への強さに魅力を感じ、デザインだけでなく将来に渡って安心できる住まいを作りたいと考えたN様は、その両方を満たすことが出来るテラジマアーキテクツとの家づくりを具体的に考え始めたのだそうです。
その後、多忙なご主人はテラジマアーキテクツの作品を実際にご覧になる時間もなく、完成現場見学会には奥様がお一人で参加。奥様が見学されたのもたった2回、とほぼ即決であったというのですから驚きです。「土地探しも会社選びも、つくづくご縁ですよね」と奥様は笑います。

家づくりのインスピレーションを得るため、N様が参考にされていたのは主に雑誌。イメージに近いと感じた写真を集めて、設計担当の伊澤に都度送っていただき、後日伊澤から具体的な選択肢を提案、その中から選びとっていく、という方法で作り上げていきました。家づくりにはご主人も大変協力的で、二人で話し合いながらの家づくりはとても楽しかった、伊澤さんとのやりとりも毎回ワクワクしました、と奥様は当時を振り返って嬉しい言葉をくださいました。

N様邸は建物中央に伸びる階段を挟んで、それぞれの空間が繋がる構成となっています。限られた敷地に出来るだけ開放的な住まいを作りたい、というご要望を受け、敢えて各部屋を明確に隔てずに、階段を介して繋げることで抜け感を生み出しました。
以前の住まいでは日常的に広いバルコニーでの団らんを楽しんでいたというN様は、新たな住まいでもバルコニーを設けることを希望されました。そこでバルコニーはダイニングと隣接させて食事の場所としても活用できる位置に設定。更に、限られた空間を有効活用するため、キッチン奥の家事室からバルコニーに直接出られるよう動線を設計し、洗濯物を干すなど日頃の家事にもバルコニーを活用しやすいよう配慮しました。
キッチンからは階段とバルコニーを通じてリビングの奥まで見渡すことができます。「以前マンションに住んでいたころは、キッチンとリビングダイニングが別室だったので、いつも一人きりでお皿洗いをするのが億劫で仕方なかったんです。でも今は、家族の顔を見ながら家事が出来るようになって、全く苦にならなくなりました」と奥様は笑顔です。いつでも家族の気配を感じられる空間構成は、日々の暮らしを楽しく変えてくれたそうです。

海外を含む各地での生活を経験されたN様は、それぞれの土地で購入された思い出のつまったアートや本、おもちゃなどを多数所有されています。それらを飾るための空間が欲しいというN様のご要望に対し、設計担当の伊澤は住まいの中央である階段の脇に手すりを兼ねた専用の棚を造作することを提案しました。
階段と質感を揃えたスチールの棚は、美しい階段と一体となりそれ自体もオブジェのような存在感を放ちます。棚は飾るものに対して適切な高さであるよう、サイズを合わせました。南米生まれの小物独特の温かみのある風合いや色味に合うよう、壁は淡いグレーのペンキで塗装し、落ち着いた印象に仕上げています。

そしてまもなく美大に進学される予定のお嬢様の部屋には、自由に絵を描くことができる壁紙を採用しました。ご家族そろってアート好き、というN様は、いつかお嬢様が素敵な作品を仕上げてくれる日を心待ちにしているのだそうです。

家族の思い出が刻まれる住まい。

お住まいになって3か月。いつもご夫婦で「うちが一番だね。いい家だね」と言い合っていらっしゃるとか。家族のライフスタイルや好みに合わせて1棟1棟創り上げていく、設計事務所での注文住宅を選んだことは正解だったと感じているそうです。

転勤を重ねる中で、時には苦労されることもあったそうですが、ご主人はそんな苦労を共にしてくれた奥様のためにと、この家を建てたのだそう。奥様は今、リビングダイニングに並ぶ思い出の品を眺めながら「いろいろあったね」と笑いあいながら夫婦で寛ぐ時間が幸せだと話します。
今年でご結婚から20年目を迎えるというN様ご夫婦。新しい住まいで家族そろって過ごす今の時間を大切にしながら、これから10年、20年、と家族の新たな思い出が刻まれていくことを楽しみにされているそうです。

担当スタッフ紹介

コンサルタント:深田

コンサルタント:深田

設計:伊澤

設計:伊澤

現場監督:石塚

現場監督:石塚

設計担当より

国内外の色々なものを見聞されていたN様との打合せはとても刺激的で、設計作業も愉しいものでした。自然とご提案もチャレンジングなものになったのですが、がっしりと受けとめていただき、N様らしいエキサイティングなお住まいに仕上がったのではないかと思います。
貴重な経験を積ませていただきまして有難うございました。今後ともどうぞよろしくお願い致します。

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