東京都世田谷区S様/2022年8月竣工
家族構成:ご夫婦・お子様2人
グレーやベージュを基調とした、シックな雰囲気漂うS様邸。大人のくつろぎ空間という印象を受けますが、S様ご夫婦が何よりも大切にしていたのは、「子どもたちが安心して楽しく暮らせる家」をつくること。周囲に気を遣うことなく快適に過ごせる家にするため、たくさんの工夫が盛り込まれています。
世田谷区の閑静な住宅街に建つS様邸。道路に面した扉は一見玄関のようですが、実は門扉です。このアプローチが、快適な暮らしのキーポイントとなっていると言います。
S様ご夫婦が家づくりを考え始めたのは、1人目のお子さまが生まれた頃でした。当時都心のマンションで暮らしていましたが、これからお子さまが成長していく中でスペースが足りなくなることや、自由に走り回らせてあげられないもどかしさを感じたことが、きっかけになりました。
(ご主人)「戸建てなら子どもがのびのびと遊べて、マンションより広く使えるはずと思い、まずは土地探しを始めました。夫婦共通の希望条件は、公園が近くにあり自然が多いこと。他にも、私は地盤の安全性や前面道路の広さ、周囲の家の雰囲気を重視しており、妻は子どもが安全に通学できるよう、治安の良さを何より望んでいました。
候補に挙がった土地は周辺環境を含めて実際に見て回り、1年ほどかけてようやく二人とも納得のいく土地に巡り合いました。」
2階の階段横にあるお手洗い。ゲストも使いやすく、お手洗いが無い3階からのアクセスも良く、動線が考えられた配置だったと絶賛です。
土地探しと並行し、いくつかの建築会社を比較検討されたS様。奥様はInstagramで好みの施工例を探す中で、都心でも光を取り入れられる「中庭のある家」に魅力を感じ、テラジマアーキテクツにたどり着いたのだそう。
一方、ご主人は性能面にこだわりがあり、ホームページや家づくりブログを徹底的に調べたと言います。
(ご主人)「耐震、気密、断熱といった基本性能は大事だと思い、相当調べました。各社がどんなこだわりを持っているのか、どんな工法を採用しているのか等を調べた結果、訪問する前からテラジマアーキテクツにほとんど気持ちが決まっていました。
とはいえ家づくりは初めてなので、相場観を養うために他にも数社にプランを依頼しました。設計事務所の提案は『見せ場』を意識したプランで、確かに素敵ではあるのですが、暮らしやすさの視点が足りていないように感じました。一方テラジマアーキテクツは、私たちの要望を汲みながら、生活動線までしっかりと考えて提案してくれました。例えば水回りとクローゼットが近くに配置されているなど、実際に暮らしている様子を想像したときに、動きに無駄がなく、住みやすそうだなと感じるプランでしたね。」
奥様が選ばれたピンクの壁紙が可愛らしい子供部屋。とても綺麗に片付けられていますが、こちらはなんと幼稚園生のお子さまがご自身で片付けた状態なのだそう!奥様の几帳面さを、しっかりと受け継いでいるようです。
そしていよいよ、設備や素材を決める打ち合わせがスタート。InstagramやPinterestで施工例を研究し、「こうしたい」というイメージを明確に持っていた奥様にとって、細部までこだわりを追求できる「自由度の高さ」が大きな魅力でした。
(奥様)「私はこだわりが強いタイプで、設計の林さんはすごく大変だったと思います。例えば、白のクロスを選びましょうとなったとき。いくつもサンプルを見せていただいて、色味や質感がみんな違うんですよね。結局、空間に合わせて5種類を使い分けました。夫にはどれも同じと言われましたが、私にとっては全部違う白だったので、そういった細かいこだわりに付き合ってもらえるのが有難かったです。本当に何度もショールームに行ったので、夫は途中で疲れてしまったようでしたが(笑)、全て自分たちで選べることが嬉しかったですね。」
壁付けキッチンのメリットは、掃除のしやすさ、空間が広く見えることです。大きなアイランドは作業台として広々と使うことができ、出張シェフにも使いやすいと太鼓判を押されたそう。
S様邸が完成して2年。几帳面な奥様の手によって、小さなお子さまが2人もいるとは思えないほど、美しい状態が保たれています。
(奥様)「元々掃除好きでしたが、この家に住んで掃除がさらに楽しくなりました。吊戸棚やテレビボード等の造作をせず、調理家電をすべてパントリーに収納できるようにしたことで、すっきりと片づけられて掃除もしやすいです。
キッチンの形は悩みに悩んだ結果、清掃性を考えてシンクとコンロを横並びで壁付けにしました。掃除が楽で気に入っているのですが、開放的なつくりのためか、子どもたちやゲストがキッチンに入ってきてしまうんです。もう少し閉鎖的に、アイランド型や海外のような独立型も良かったかなと思う時があります。子どもが小さいうちは危ないので入れない方が良いですが、大きくなったら一緒にお料理をしたいので…悩ましいです。子どもの成長に合わせて、キッチンの形を変えられたら良いですね。」
リビングの吹抜けや中庭に面した大きな窓により、縦横に一層の広がりを感じられます。
ご主人のご要望であった、戸建てならではの広々としたリビングダイニングは、来客にも好評です。
(ご主人)「この家に住んでから、人がよく集まるようになりました。リビングダイニングが広く吹抜けもあるので大人数でも狭く感じず、ゲストからも居心地が良いと言われます。マンションでは呼べる人数が限られていたので、友人の集まる場をつくれたことが嬉しいです。
これは正解だったなと思ったのは、アプローチです。防犯性を高めるため、門扉から玄関扉までのアプローチを壁と屋根で完全に囲み、外からの視線が届かない閉鎖的な空間にしました。二重扉のような効果があり、外の暑さや寒さを遮るとともに、遮音性も高めてくれています。大勢で集まったり子どもたちが騒いだりしているので、近所の方に『いつもすみません』と謝ったら、『何も聞こえないわ』と言われたんです。おかげさまで近隣に気兼ねすることなく、子どもたちをのびのびと遊ばせることが出来ています。また、二重扉の効果なのか、気密性の高さのおかげなのか、家の中で虫を見たことがありません。妻は虫が苦手なので、安心して過ごせるのが何よりです。
後悔ポイントを挙げるとするなら、中庭にスプリンクラーを設置しなかったことです。植栽の水やりが大変で、後から自動散水機を付けましたが、最初から計画していれば見た目もすっきりしていたと思います。」
最後に、満足のいく家づくりを叶えるための秘訣を教えていただきました。
(ご主人)「たくさん調べることが大事だと思います。調べれば調べるほど、テラジマアーキテクツがどんなこだわりを持っているのか、他社と比べてどこが優れているのかが分かりました。とりあえず住宅展示場に行ってハウスメーカーを見て、そのまま決めてしまう方も多いと思いますが、しっかりと調べて納得できる会社を選ぶことをお勧めします。
また、要望は全部伝えたほうが良いと思います。打合せを重ねていく途中で考えが変わることもありますが、気を遣って相談しないのはもったいないです。私も遠慮してしまう方ですが、テラジマさんは嫌な顔せず、快く対応していただけました。せっかく注文住宅を建てるなら、遠慮することなく要望を伝えた方が後悔せずに済むと思います。」
(奥様)「どんな暮らしがしたいかをしっかり考えることが大事だと思います。私は美術館のような家が理想でしたが、それ以上に子どもが楽しく過ごせる場所にしたいという思いがありました。小さな子どもが思い切り遊べる空間をイメージしたとき、テレビボードなどの造作は無い方が良いと思い、作らないことにしました。長く暮らせば家族構成やライフスタイルが変わりますが、そんな時にも柔軟に対応できるよう、具体的な暮らしのイメージを持つことが一番大切だと思います。」
コンサルタント:原 正一
設計:竹沢 孝浩
設計:林 優介
お子さまとの生活を第一に、生活動線や収納・インテリアも含め、家づくりに対して具体的なイメージをお持ちであった印象です。
LDKの大空間、中庭による採光、防犯性と開放感の両立が特徴的で、SE構法やテラジマアーキテクツならではの空間構成となっております。
目を向けたところ全てが見事に整理整頓されており、
お子さま優先の設計でありながら大人でモダンな雰囲気のある、S様らしいスタイリッシュな邸宅だなと感じ、大変嬉しい気持ちになりました。
ちなみに、壁紙は調べてみたところ全部で15種類使用しておりました(笑)
最初から最後まで拘り抜いた家づくりにご満足いただけて良かったです。
お子さまの成長に合わせて変化していく家を皆さんで楽しんでください!