東京都 Y様/2017年 お引渡し
家族構成:ご夫婦
都内の閑静な住宅街であり、利便性の高い人気の駅から徒歩圏内、という好立地にあるY様邸。周辺は緑豊かで、古くからお住まいの方も多い落ち着いた環境です。ご両親が建てた古い家をご夫婦の暮らしに沿うようにデザインして作り上げた邸宅は、モダンな外観が目を引きつつも、街の景色にしっくりと馴染んでいました。
Y様邸を訪ねたのは少しずつ寒くなり始め紅葉も深まる晩秋のある日。美しい庭が目の前に広がる玄関にて、ご夫婦そろってスタッフを暖かく迎えてくださいました。
思い出話が尽きず、4時間半ものロングインタビューに!お聞かせいただいたエピソードの中から、いくつかをご紹介させていただきます。
北欧雑貨が大好きという奥様。素敵な食器が空間に映えます。美味しいお茶とケーキ、ごちそう様でした!
棚の飾りはドイツのクリスマスマーケットで購入されたそう。「これを飾るために棚を作ってもらったんです。伊澤さんに飾っているところを見せたい!」(ご主人)ということで、写真を撮らせていただきました。
元々は両親と共に家族で暮らしていた古い家を、夫婦の暮らしに沿う形に作り直し、2人の暮らしをもっと楽しみたい、という想いから始まったY様邸プロジェクト。転勤の多いお仕事から在宅中心にライフスタイルが変わったことがきっかけでした。
「建築系のテレビ番組が好きで、よく見ていましたね。『建物探訪』とか、『ビフォーアフター』とか。最後に出てくる建築家の名前を控えたりしていました」(ご主人)
と、熱心に情報収集をされていたというY様ご夫婦がテラジマアーキテクツと出会ったのは、雑誌「モダンリビング」だったそう。
“普通の家じゃつまらない”とお考えだったY様は、大手メーカーより建築家が多く紹介されている同誌を毎号熟読し、依頼先を検討されていました。
「雑誌でテラジマアーキテクツの作品を見て、シックで都会的な雰囲気が素敵だなと思っていたんです。有名な建築家の事務所にお願いすることも考えたけれど敷居が高いし、テラジマアーキテクツは工務店だけれど建築家もいて、ちゃんと“会社”としてやっているところのほうが綿密に対応してくれるんじゃないかな、と思ったんです。」と奥様。
そこで、大手ハウスメーカーとテラジマアーキテクツの2社に絞ってプランニングを依頼。いずれのプランも甲乙つけがたかったものの、決め手はコンサルタントの対応だったとご主人は振り返ります。
「担当の深田さんは、私たちが迷っている時にも全く急かしてくるようなことはなかったんです。他の会社はいつまでに必ず決めてください、って仰るんですけれど、私たちは家を建てるなんて初めてのことでしたから、比較しながらじっくり考えて決めたかったんですよね。そういう私たちの気持ちを汲んでくれて、深田さんは紳士的に対応してくれました。家を建てた後もずっと、長くお付き合いするなら、そういう人のほうがいいですよね」
また、キッチンにこだわりがあったという奥様にとっては、要望次第でどんなことでも出来る、というコンサルタントの一言も後押しになりました。
「雑誌をたくさん見ていたので、やりたいことがたくさんあったんですよ。でも、ハウスメーカーさんでは希望していたキッチンは導入実績も少なく、カスタマイズも難しいと言われてがっかりしていたんです。そんな中で、テラジマアーキテクツでは希望次第でどんなことでも対応します、と深田さんが言ってくれたのは大きかったですね。」
この会社なら2人の願いが叶えられると感じたY様ご夫婦は、テラジマアーキテクツをパートナーに選び、一生に一度の家づくりをスタートしました。
扉を開くと美しい景色が来客をお迎え。朝は自然光が差し、夜はライトアップされた木々の姿を楽しめます。
LDKはご覧の通りの大空間!大きな開口部からは美しい庭の景色と青空を楽しむことができます。宙に浮いたようなデザインの階段をのぼり二階の渡り廊下を進むと、寝室やバスルームに至ります。二人がそれぞれの時間を思い思いに過ごしているときでも、互いの気配を感じることができるように構成しています。リビング廻りの収納、デスク、テレビボードはすべて空間に合わせて造作し、統一感のある落ち着いた雰囲気に仕上がっています。
L字型の建物に囲まれた庭。所々に配置した壁により奥行きを持たせ、見る場所ごとに表情を変える回遊式に。四季ごとの緑、優しい水音を奏でる水盤、数種類の石畳と五感で愉む空間としてデザインしました。
計画地は広々とゆとりのある敷地。しかし2人で暮らすにあたり、たくさんの部屋数は必要がないこと、家にいる間は互いの気配がいつでも感じられる邸宅にしたい、ということから、ひとつひとつの部屋をゆったりと計画しました。
中でも圧巻なのは1Fの大空間LDK。吹抜けと庭に面した大開口を持ち、開放感抜群の空間に仕上げています。各部屋を繋ぐ廊下には余分な壁や扉を設けず、リビングから呼ぶと寝室にいる相手に声がきちんと聞こえる位のゆるやかな繋がりを持たせました。また、庭に向かって各部屋の開口を設け、窓ごしに他の部屋で過ごす相手の姿が見えるように構成しています。
邸宅全体のデザインは、設計を担当した伊澤がご夫婦の印象として抱いていたという「上品で感性豊か」というイメージから、お二人の彩りある生活の背景になるようなシンプルで品のある邸宅に仕上がるように作り上げていきました。
「かっこいい!」と奥様が一目ぼれしたタイルをもとにデザインしたお手洗い。モダンなデザインが大好きだという奥様のお気に入りの空間。
リネアタラーラ社のキッチン。広々とした作業台、大容量の収納を持ち機能性に優れていることはもちろん、スタイリッシュなデザインも奥様のこだわり。スリット窓からは屋外の緑と青空をのぞむことができます。
また、来客を迎えるのが大好きだという奥様たってのご希望で、キッチンはリネアタラーラ社にてオーダーメイド。使い勝手の良い壁一面の背面収納も備えています。四季折々の美しい庭を眺めながら家事ができるよう、大開口に正対する配置としました。
キッチンは作業場としてのみならず、大空間LDKにおけるフォーカルポイントにもなるよう、背面収納の一部に開口を設け、その先の植栽や映り込む青空を楽しめるような演出を施しました。夜にはライトアップされた植栽がドラマティックな景色を見せてくれます。
ご主人がショールームで一目ぼれしたという浴槽に合わせて設計したバスルームは、ベンチや椅子に至るまで全て造作、というこだわりぶり。昼も夜も、庭の水盤のさやさや音や心地よい自然光を楽しめる入浴のひとときは、一日の疲れを癒してくれます。安心して寛ぐことができるよう、外部からの目線を遮るギリギリの高さにすりガラスの柵を設定。光と風を取り込みながらプライバシーを守ることができるよう工夫しています。
そして映画や音楽などのご趣味を存分に楽しむため、リビングには最新のプロジェクターと音響システムを設置しました。リビングの大空間は、夜はご夫婦のための貸し切りの映画館に!コレクションしている映画関連のグッズ類は、ご主人の書斎兼オフィスに専用の飾り棚を設け、いつでも眺めて楽しむことができるようにしました。
リゾート感あふれるバスルーム。すりガラスが目隠しとなり、開放感を味わいながら安心して寛ぐことが出来ます。入浴しながら月を眺めるのがご夫婦の楽しみだそう。
PCデスクとシアターリビング。リビング脇ののPCスペースとTVボードは一体の造作家具に。スピーカーまでカラーリングを揃えるこだわりのセット。奥の壁はキッチンから続く壁面収納になっています。スクリーンを下ろすと大迫力のシアターに早変わり。ドルビーアトモスのシアターシステムはオーラス社にお願いしました。
ご主人の書斎兼オフィス。多数所有されている趣味のコレクションがずらりと並ぶ棚は、棚そのものが照明に!こんな楽しい空間なら、お仕事の打合せも和やかに進みそう。
お打合せ中のこと、現場でのこと、中にはトラブルもありましたが、その後の対応に満足されていることなど、テラジマアーキテクツのスタッフや建心会職人との様々なエピソードを次々にお聞かせくださったY様。思い出を語るご夫婦の笑顔から、家づくりに関わったスタッフへ大きな信頼を寄せてくださっていることが強く伝わってまいりました。
「設計担当の伊澤さんは、僕たちが好きなテイストをよくわかってくれていて。吟味して提案してくれるので、これはちょっと・・・というものは全くなかった。殆どご提案通りに作っていただきました。お任せで大丈夫、と思える人だったからこそ、長い家づくりは楽しかったし、ストレスが全くなかった。」(ご主人)
新居での暮らしは快適そのもの、と語るご主人。「僕の暮らしに合わせて作ってもらったんだから当然だね」と笑います。設計士と何でも話し合える良い関係を築けたことが、家づくり成功の理由だとご夫婦は口を揃えます。
また、これから家を建てる方には、出来れば家族みんなで打合せに参加することをおすすめしたいとご主人は話します。
自分たちの暮らしについて、じっくり夫婦で話す機会は意外と少ないもの。しかし、設計の打合せを通じて「あぁ、妻はこんなこと考えていたのか」など、新たな発見することもあったのだそうです。
「家を建てるなんてせっかく一生に一度あるかないかの機会なんですから、家族みんなで楽しんで取り組むといいと思います。設計士さんと夢を語ってね。住んでからの暮らしも勿論楽しいんですけど、作ることだって楽しいんですから。」(ご主人)
日々の暮らしをより快適に、長年の夢を形に。
家づくりに求めるものはお客様によってそれぞれですが、「楽しかった」と振り返っていただける家づくりを叶えるにはコミュニケーションが大切だということを、改めて教えていただいたインタビューとなりました。
Y様、この度はインタビューへのご協力、本当にありがとうございました。
またお目にかかれる機会を楽しみにしております!
コンサルタント:深田
設計:伊澤
現場監督:石塚
Y様のお宅はとてもゆったりとした空気が流れていて、ずっと浸っていたくなるような心地よさがあります。
これは建物というよりも、[社員が皆、Y様のファンになってしまう]という優しくておおらかな御二人の人柄によるものだと思っています。Y様のファンの一人として、また設計担当として、そんな御二人の家づくりのお手伝いは愉しく幸せなものでした。
この建物には目に見えない部分での工夫が詰め込んであるのですが、関わっていただいた職人さんたちが精度良く作ってくれたので、そういう意味でもこのプロジェクトに関われたことには感謝しかありません。
Y様、ありがとうございました。今後も末永く宜しくお願い致します。