東京都三鷹市の閑静な住宅街に位置する、ご夫婦と2人のお子さまが暮らす住宅。
ご夫婦はインテリアやデザインへの造詣が深く、家具や小物のコーディネートを楽しみたいというご希望があったため、邸宅全体を落ち着いた色味の空間としながら、お子さまも心地よく過ごせる明るさ、開放感のある住まいを目指しました。
1階は来客を想定した空間、2階はプライベート空間となっています。
家族の共用部である1階LDKは2つの坪庭をリビングを囲むように配置し、自然光を取り込めるように計画。
カーテンを開けて過ごせるように、庭はそれぞれ壁で囲んで外からの視線を遮りました。
そして庭には植栽。
窓の外の鮮やかな緑は、グレーを基調とした室内を鮮やかに彩り、視覚的に心地よさを演出します。
意匠だけでなく、キッチンを中心としてパントリーや駐車場、ゴミ出しなどがスムーズにできる動線や、収納計画など使い勝手に配慮し、家族の暮らしをサポートする機能性を備えた住まいです。
一階部分の横長の開口部は坪庭に面しており、ルーバーを使って視線を遮りながら通風と採光を確保しています。
サッシとルーバーは温かみのある暗めのブラウン色で統一し、ブラック色よりも柔らかい印象にまとめました。
駐車スペース傍の入り口はキッチン横のパントリーに、向かって左手のアプローチを進むと玄関に至ります。
鮮やかなアートとスケルトン階段が目を引く空間。美しい空間を維持できるよう、玄関扉の両横には靴収納とウォークインクローゼットを計画しました。
壁面には屋外壁で使用している左官材を延長することで、室内外の一体感を演出しています。
名作家具や照明の似合う空間をテーマに、落ち着いた色味で仕上げたリビング・ダイニング。２つの窓の外には壁に囲まれた坪庭があり、室内に光を取り込みます。
「テレビは置かない」という想定であったため、壁面に装飾は施さず、プロジェクター照射用にシンプルに仕上げています。
造作のテレビボードはベンチを兼ね、庭の緑を愉しめる特等席のひとつとなっています。
耐震構法SE構法を採用することで実現した、柱のない風通しの良い大空間です。
玄関側の壁面やダイニングに設置したデザイナーズ照明がアクセントになっています。
家族4人の持ち物をすっきり収納できるLDKを作りたい、というご要望から生まれたロッカー収納です。玄関からリビングに至る動線とダイニングをさりげなく分離する役割も持たせました。片面に壁が出来ることで安心感のあるスケルトン階段に。
坪庭のひとつに面したL字型のキッチン空間。ダイニングまで延びる大きな壁面収納のほか、裏手にはパントリーも備えています。シンクの上に大きな窓を作ることで、奥まったキッチンに抜けが生まれました。
ルーバーや壁に囲まれた２つの坪庭。ひとつはアウトサイドリビングとして使える空間に、もうひとつは観賞用の空間として計画しました。いずれも緑を配置して、快適な室内を演出する要素となっています。
大きな窓いっぱいに緑を眺める浴室。庭は高い壁と建物に囲まれているため、外からの視線は気になりません。
2階は家族の寝室や個室のあるプライベート空間です。グレーを基調とした1階から階段を上るとすぐに大きな窓から光差すナチュラルモダンの空間が広がります。壁にはリブ材を貼ってアクセントにしました。小屋裏収納への階段上には天窓もあります。
天井には板張り、質感のあるグレーのクロスの壁を合わせてモダンかつ優しい雰囲気の感じられる空間に仕上げました。ここでもデザイナーズ照明がアクセントになっています。洗面・家事室と隣接させたホテルライクな間取りで、プライベートタイムを快適に過ごせるよう工夫しています。奥にはウォークインクローゼットがあります。
L字型の大きな造作机や棚を備えた、二面開口の明るい書斎。家族の生活空間である2階廊下との間にウォークインクローゼットを挟むレイアウトとすることで、暮らしと仕事空間を緩やかに分離して、互いに快適に過ごせるよう配慮しました。
