東京都港区に建つ、ご夫婦と3人のお子さまが暮らす邸宅です。
敷地は都心の商業地域に近い住宅街にあります。周辺の人通りを考慮して、敷地中央に設けた中庭に向けて開くコの字型の建物とし、主な開口部を中庭側に設定。自然光を十分に取り込みながら、外からの干渉を気にせずに過ごすことができます。一方で、家族同士の気配は中庭越しに緩やかに伝わる、心地よいプランとなっています。
インテリアはグレーを基調としたホテルライクなモダンスタイル。落ち着いた色調で静謐な世界観を描き出しました。
美しい空間を維持するため、家族の動線とライフスタイルに基づいた収納を計画し、美観と暮らしやすさを両立した住まいになりました。
天井高3.2メートルの開放感のあるリビング・ダイニング。中庭からの自然光が入る、明るく心地よい空間です。
また、リビングの一角には大型テレビボードを造作。機能性とデザイン性を兼ね備えた作りとなっています。L 字型のLDKは互いに目が届くと同時に、ほどよい距離感を演出します。
高天井のリビングに対し、天井高は2.4mと一般的な高さに抑え落ち着いた空間に。中庭を介してリビングと繋がり、家族とのコミュニケーションが取りやすい配置です。
アイランドキッチンの前面には2mm厚の石を貼っています。重厚感が演出できると同時に、凹凸のある素材で汚れが目立ちづらい素材です。
バックセットの面材とは色の濃淡を分け、奥行き感を演出しています。
収納部分はお持ちの調理器具の大きさや種類に基づいて計画。普段愛用されているサプリメントの専用棚のほか、コンロ周りに鍋の蓋を片づけられる場所を、ビルトインオーブンの周りには使用しない天板を格納できる引き出しを作るなど、ひとつひとつの作業がストレスなくできるよう細やかに計画しました。
中庭に開く大きな窓とハイサイドライト(高窓)から自然光を取り込む、開放感のあるリビングです。床をタイル張りに、壁にはライトグレーの壁紙を使って仕上げました。
リビング側から見ると壁のような存在感のある大型のテレビボード。背面側にはブルーレイプレーヤー、AppleTV、ゲーム機器等が格納できるオープン棚と、小物を収納できる引き出しなどを計画しました。壁側に計画した家族共用の大きな収納と合わせて、十分な収納量を確保しました。
帰宅したお子さまがそれぞれ自分の荷物をスムーズに片づけることができる、廊下の収納スペース。ランドセルが格納できる奥行きのある棚には、学校で使用するタブレット端末の充電ができるコンセントや、教科書を格納する場所を計画しました。来客時にはロールスクリーンで目隠しできるようにしています。
2階部分に計画した中庭。2階、3階の各部屋に光と風を届けます。
周辺の高いビルから視線が届かないよう、部分的に窓にフィルムを貼るなどしながら、カーテンやブラインドを設けなくても快適に過ごせるように計画しました。リビングの延長として愉しむことも出来ます。
ご主人さまとお子さまが並んで仕事や勉強が出来る場所として計画しました。
棚とテーブルを造作したほか、壁にモニターを架けることが出来るように下地を入れ、ケーブルをおさめる仕掛けを施し、すっきりとした空間を維持できるように工夫しています。
ツーボウルの広々とした洗面室。バスルームや家事室と隣接しています。
ドライヤーをプラグインしたまま格納できる仕掛けや、ペーパータオルやゴミ箱などが目につかない工夫など、すっきりと片付いた空間を維持できるよう、配慮して計画されています。
キッチンのパントリーと洗面室の間に計画した洗濯・家事室。家事動線をコンパクトにまとめて、日々の負担を軽減する工夫を施しています。
リネン庫兼脱衣室の先に、バスコートを備えた浴室があります。浴室は浴槽、壁ともに琺瑯(ホーロー)を採用。清掃性に優れ、光沢感も美しい素材です。間接照明やオーバーヘッドシャワーを備えています。
3階に計画したセカンドリビング。階段ホール側にはご夫婦の寝室、スキップフロアの先には3つの子ども部屋があります。
以前のお住まいで使用されていたお手持ちのテレビボードやソファを置いて、出社前のちょっとした時間、就寝前のひとときを過ごす場所です。