元々、約8年前に弊社でお家を新築されていたM様。
前面道路の大幅改修計画という外的な変化、またご家族のライフスタイルにも変化があり、それに合わせた空間をつくりたいとのご相談をいただきました。
大きなご要望としては2点。プライバシーを確保したガレージと屋外スペースの一体化と充実化、そして屋上部分の有効活用でした。
屋上は、元々タイル貼りの広々としたスペース。そこを「見晴らしの良い立地を活かして川の眺めを楽しんだり、花火大会を楽しんだりできるスペースにしたい」とM様。
また、環境への取り組みとして屋上緑化にもチャレンジしたいとのご要望がありました。
そこで、外壁や屋上といった「外部スペースの居住性を高めること」をコンセプトとしたリノベーションがスタートしました。
まず、「仲間や家族とバーベキューを楽しめるスペースがほしい」というM様のご要望に対し、外構のレイアウトを大幅に変更することに。
既存の外部駐車スペースに広々としたウッドデッキを設置。そしてその後ろにあったビルトインのガレージを解体し、ウッドデッキと一体的に利用できるファミリースペースを一室設けました。エントランススペースの一部をカーポートに変更し、駐車のためのスペースもしっかりと確保しました。
ウッドデッキは約8帖と充分な広さがあるため、大人数でのバーベキューにも対応可能。植栽の植え込みや壁面の一部にモザイクタイルを貼るなど、快適なスペースとなるような演出もしています。広々としたウッドデッキはそこで楽しめるだけでなく、視覚的にも空間に奥行きを生んでいます。
隣接するファミリースペースはウッドデッキから直接アプローチできるため、利便性も高く、様々な使い方ができます。この日はまもなくクリスマスということでご家族で飾り付けをしたというクリスマスツリーが飾られていました。
また、アプローチもデザインを一新。外部の視線を気にせずウッドデッキで過ごせるよう木製のルーバーを所々に配するなど、プライバシーを考慮しつつ、周辺環境、隣家との連続性を意識したデザインとしました。
M様ご希望の屋上緑化には、土を使わず無潅水で緑化が可能な苔を素材にした建材を使用。屋上の温度上昇を抑え、空調の省エネ効果を生みます。屋上での暮らしを楽しめるようベンチも造作。ベンチまでのアプローチに部分的に敷いたアースカラーの自然石がアクセントとなっています。
空間に新たな価値をもたらすリノベーション。
レイアウトやデザインを変化させることで、暮らしを楽しむ豊かなスペースが誕生しました。