リビングはダイニングやキッチンと一体の空間として計画することが一般的ですが、この邸宅ではバルコニーとの接続を重視し、リビングは独立した位置に配置されています。ダイニングより少し高い3.15mの天井高に設定し、寛ぎの空間としてより開放感を愉しめるようにしました。
一見シンプルに見える壁は左官仕上げ。下に黒色、上にグレーの二色の左官材を塗り重ね、最後に上の色を削り落として黒色を露出させる、という特殊な仕上げとしています。一色で塗り上げてしまうより立体感や刷毛のあとなどのテクスチャーが明瞭になり、手仕事による上質感、個性の感じられるデザインとなりました。